新宿不動堂の正式な寺名は成田山新宿不動堂(なりたさんしんじゅくふどうどう)で、成田山新勝寺の木更津出張所として僧 深山観全により明治初期に開山された、真言宗智山派の寺院です。
御本尊は不動明王で、仏師 浅子作と伝えられています。
新宿不動堂の縁起は江戸時代までさかのぼります。当時の寺名は羅漢寺で、現在と同様に「新宿のお不動様」と呼ばれ、お不動様との縁が深かったことが、成田山新勝寺にある仏教図書館の文献や鳥瞰図に記されています。
その頃は、歌舞伎役者の市川団十郎の人気も重なり各地で成田山詣が盛んでした。木更津でも漁師、商人たちがこぞって講を組み、成田へ向かっていた様子が残っています。この、信仰心の厚い人々の力で明治元(1868)年に成田山新勝寺が篤信者のために特別に認め始めたのが「成田山木更津新栄講」で、130年以上の歴史をもっています。 |