畑沢浅間神社(木更津市)

 木更津市畑沢にある畑沢浅間神社は畑沢字浜ヶ谷の丘陵上にある旧村社で、祭神は木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、大山祇命(おおやまつみのみこと)、水象女命(みずはのめのみこと)です。
 「富士山」と書かれた鳥居をくぐると参道のすぐ右側に「頼朝八百年大祭記念碑」を見ることができます。
この碑は畑沢浅間神社にゆかりの深い源頼朝がこの地に立ち寄り、その後幕府を開いた年から800年後の平成4(1992)年に作られたものです。

 畑沢浅間神社の創建は定かでないほど古く、伝承では日本武尊が東国に来られたおり、浜ヶ谷の山嶺に参籠し、富士嶽を遥拝し、鎮撫祈願の霊殿を奉祀し勧請したのがこの社の始まりといわれています。
 源頼朝が石橋山で平家との戦いに敗れて鴨川の仁右衛門島の洞窟に隠れ、その後自軍の旗揚げを行い、治承4(1180)年、北上して下総に向かう途中、この社に太刀一振と守護神を奉納して武運長久を祈願し、その後、平家を破り鎌倉に開幕した際に、お礼の気持ちから秘仏木造観世音菩薩立像をこの社に寄進したと伝わっています。この木造観世音菩薩立像は像高約29pで、台座裏に「建久九年五月建之」の墨書があります。
 参道の長い石段を上る途中には庚申塔や富士浅間講の石碑があり、狛犬や末社などを見ることができます。



拝殿正面に掲げられた「浅間宮」の社額は、明治の廃藩置県の際に木更津県権令から初代千葉県知事になった、元老院議官 柴原和の書です。
富士信仰の拠点として信仰が厚く、西方に富士を望んでいます。拝殿横には参拝者が奉納した富士山の絵馬が掲げられています。

年中行事の例大祭はかつては、毎年7月17日に行われていましたが、近年は7月中旬の土・日曜に行われています。また新嘗祭・七五三が11月23日に行われています。

所在地 木更津市畑沢1‐3‐1
御朱印 
 ※ 御朱印は新嘗祭・七五三(11月23日)と年末年始(12月31日夕方〜1月3日)、夏季例大祭時に配布されます

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