地元下郡の職人により昭和9(1934)年に上棟(じょうとう)され、昭和55(1980)年まで使用された寄棟造り(よせむねづくり)の妻入り(つまいり)屋根の平屋建局舎です。
玄関部分は銅板葺(どうばんぶき)の起(む)くり破風造り(はふづくり)の構えで、上部の板蟇股(いたかえるまた)、内部は棹縁天井(さおぶちてんじょう)が張られています。全体は和風のデザインでまとめられていますが、ペンキ塗装を施した下見板張り(したみいたばり)の外壁や縦長の窓が使われ、外観は洋風建築の雰囲気をもっています。主要地方道沿いの開けた場所に立地し、純農村地域にあってモダンな外観を持ち、昭和初期に建造された農村の郵便局がほぼ建築当時のまま保存されている大変貴重な建物です。
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