和と洋を装うモダンな郵便局舎
下郡郵便局旧局舎
 地元下郡の職人により昭和9(1934)年に上棟(じょうとう)され、昭和55(1980)年まで使用された寄棟造り(よせむねづくり)の妻入り(つまいり)屋根の平屋建局舎です。
 玄関部分は銅板葺(どうばんぶき)の起(む)くり破風造り(はふづくり)の構えで、上部の板蟇股(いたかえるまた)、内部は棹縁天井(さおぶちてんじょう)が張られています。全体は和風のデザインでまとめられていますが、ペンキ塗装を施した下見板張り(したみいたばり)の外壁や縦長の窓が使われ、外観は洋風建築の雰囲気をもっています。主要地方道沿いの開けた場所に立地し、純農村地域にあってモダンな外観を持ち、昭和初期に建造された農村の郵便局がほぼ建築当時のまま保存されている大変貴重な建物です。

国登録有形文化財:建造物
登録年月日:平成16年7月23日
所在地:木更津市下部
所有者:個人
員数:1棟
公開・非公開の別:公開(外観のみ)

※「登録文化財制度」は、文部科学大臣が文化財登録原簿に登録する制度で、国や地方公共団体が指定していない有形文化財が登録されます。
従って、国宝・重要文化財・都道府県指定文化財・区市町村指定文化財とは区別しています。